ぽんこつナース

4年目看護師、毎年職場変えてる

よぼよぼ大国


先日バイトした老健は死ねばいいのにとか、そういった言葉が飛び交っていました。認知の利用者に対して何度も説明しただろ、いい加減覚えろよってのも聞きました。


言われた本人は一瞬びっくりするんですが数秒で忘れます。毎日習慣的にご飯のあと歯磨きしてトイレのために待つ、ということをしてても忘れます。認知症はそういうものなので。



家族の耳に入ったら訴えられる可能性もあるのに、そういった発言が出てきてしまうその人にこの仕事の適性がないのかもしれない。イラだつことに同意はできるけど、それをそのまま出してしまうことに関してはいいとは思えませんでした。それと同時に口に出ちゃうのもしょうがないよね、とも思ってモヤモヤしていました。


介護、看護の職場はやってることのしんどさの割に報われない仕事です。ご飯食べさせて、シモの世話して、なかなか寝ない人をなんとかして寝かせても相手は高齢者なので赤ちゃんと違って可愛くない。毎日成長した姿を見せてくれるわけじゃない。一生懸命にケアしても、ケアされたことを忘れることすらある。


精神でナースやってた時、病棟がいつも同じことの繰り返しでゆっくりと時間が流れるのが嫌でした。作業療法に出る習慣のない人がホールに集められて何もやることがないので寝て過ごしているのを見るのが嫌いだった。毎日同じことの繰り返しで、つまらないと感じていました。刺激を求めて転職してみれば、手術するのは80代90代の高齢者ばかり。結局どこの病院や施設でも閉塞感があるのは変わりないのかもしれません。



意識低い系看護師ですが、仕事として対象に接している以上は思ったことはすぐに口にしないようにしています。死ねばいいのにって言ったスタッフは、職業適性がないのかもしれないけど、そう言わせるぐらいこの国は閉塞感に満ちている。若い人が一生懸命ケアしても感謝されるとは限らないし、明日には元どおり。判断力が低下した人が歩いたことで転倒すればこちらの責任。お願いだから座っててほしいのにふらふら歩き出す人に対して、何度も説明しただろと言ってしまうのも分からなくもないなと思うのです。


これからどんどん高齢者が増えていく世の中、閉塞感に当てられて介護の担い手は減ってくだろうなと思います。この国どうなっちゃうのかなー。