ぽんこつナース

4年目看護師、毎年職場変えてる

看護学校に入るまで

看護師の中で昔からの看護師になりたかったって人は何パーセントくらいなんでしょう。かくいう私は高校生の終わりまで全く看護師になる気はありませんでした。



高校生の時は私大文系志望の、親からしてみれば学費ばっかりかかる迷惑なタイプの受験生でした。


母は看護師で父は自営業です。自営業の父は自分の裁量でどの程度の仕事を受けるのか決めるので、しんどくなるとあまり仕事をしませんでした。なので家計は安定せず、いい時はすごく良く、悪い時は母がフルタイムで働いてなんとか回っているような家庭です。


父も母も変わった人間なので私に将来リクルートスーツを着て就活するような人間になるな、と小さい時から言われて育ちました。なのでOLにはならない方がいいのかなと思い、将来の夢を聞かれると小説家と答えるようにしていました。さすがに高校くらいになってくると厳しくなってくるので、教員免許がとれる大学に行って公務員の専門職に就こうと考えて受験勉強をしていました。




センター試験を一ヶ月前に控えたある日、「うちお金ないから大学行くのは厳しいわ〜そうだ、看護師になりなさいよ!」の一言で看護学校に行く方向性になってしまいました。ちょうど父の景気が悪くなったのと妹が私立の高校に入ったのでお金がなくなったようです。


母は高校卒業して看護助手をし准看へ、准看で働きながら正看をとった人です。大変なのは身をもって体験したけど、家計を考えたらそうしてくれたほうが助かると思ったようです。


小さい頃から母が学生時代の時の話を聞いていたので、看護師になることより看護学生になることの方が嫌でした。看護師にいじめられながら実習行ったり課題で寝れないなんてのが嫌で仕方なかったからです。そこまでしてなる価値のある職業なのか疑問でした。



そんなん急に言われても困る!とささやかな抵抗はしましたが、学校にお金を払ってくれるのは父母なので虚しくも一年浪人することになってしまいました。



浪人といってもバイトも一日がっつり入れ、家事をし、夜空いた時間に勉強する感じだったのでフリーターかよって感じです。実際フリーターって言ってました。



これからの看護師は大卒の時代!行くなら国公立の大学になさ〜い!と呑気に母は言ってました。5教科7科目、一年じゃ無理でしょう、しかも予備校は看護学校だけに特化したところだったのでセンターとか2次試験には対応してない。もちろんボロボロで公立は記念受験、大学といくつかの専門を受験しましたが面接で落ちました。



そんなわけで二浪目、もといフリーター2年目です。家に居づらいことと、2年もかけてなる価値のある職業か?という思いが膨らんでいくこと以外一年目と特に変わらず年末になりました。家庭環境の変化と私が元カレと上手くいかなくなり、メンタルボロボロで受験に挑みやはり面接で失敗しました。誰でも受かるけど学費が高いところを受けたら引っかかったので、そこに入学するしかありませんでした。



高校が通信制の学校だったこともあり、なぜ看護学校に入りたいのかではなくなんで通信制高校に進学したのかを説明して志望動機はおまけ程度にしか聞かれませんでした。地雷みたいに思われていたんだろうか。



専門学校を受験すれば若いんだから大学の方がいいと思うと言われ、大学を受ければ年齢が行き過ぎてるから専門にいけと言われ、どちらからも合格は出ず…。


正社員として働いた社会人経験があるわけでもなかったので社会人入試も利用できません。実際入学した看護学校でも現役と27歳から上の人たちが多く、高卒から25歳くらいまでの人は少なかったです。



高校の同級生たちは大学で楽しく過ごしてるのに一人バイトと勉強っていうのが本当に辛かった。性格がねじ曲がりました。現役高校生は浪人なんて考えずにさくっと大学決めましょう。


受験から看護学校卒業まで足掛け5年に及びましたが、この年齢で2年もかけて学校受験するのってやっぱり時間の無駄だったなと思います。就職してきちんとお金稼いで、社会人経験積むのが良かったな。